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2016年4月21日 (木)

通りすがりのステ談義(その3)

今回は、私の最後の質問(コメント)の要約と今回のステ談義でわかったことをまとめたいと思います。

 

残念ながら、私の最後の質問に対する通りすがりの薬学生さんの回答は頂けていません。

通りすがりの薬学生さんの最後のコメントで「薬物動態学」などを紹介されたのは、もう少し勉強しなさいと言うことかもしれませんね。

邪推ですが、その他にも、

私のコメントの嫌ステロイド的な内容についていくのに嫌気が指したことも考えられます。

穿った見方になりますが、

立場的に、あまり出してはならない情報を出したことに対する横やり、または、自己防衛心が働いたことも考えられます(匿名なので個人的な不利益はないはずですが、その業界自体の不利益になるとそこに身を置く、もしくは、置く予定のものとして不都合があるとか…考え過ぎかな)。

 

それはともかく、このステ談義も容易に答えが得られない領域に踏み込んだ感はあります。

 

私のコメントの補足、修正になりますが、とにかく、今の時点での情報の中から私に浮かんだ考えをまとめてみます。

 

コメントの最初は、アトピーの排出経路に滲出液があるという考えを述べています(これはあらためてとりあげることもないと思います。気になる方はコメントを見てください)。

 

次は、前回触れなかった通りすがりの薬学生さんの薬の取り込み方の違いに対する質問です。

私の読解力が足りないため、通りすがりの薬学生さんの言われたことの一部を誤解しそうなので、再度質問しました。

取り込み方の違いによって、身体に取り込まれる割合が変わります。

  • 静脈注射:100%
  • 経口摂取:約50%(※ステロイドの場合です。薬によって変わります)
  • 皮膚塗布:5%~10%(逆の90%~95%ともとれたので再質問しています。今までの私の認識としては5%~10%のような気がしています。外用より内服の方が身体に入る率は高いと思っていました)

皮膚への塗布がこれだけ高いと副腎萎縮は内服だけで外用では起こらないという標準的なお医者さんの主張の根拠が無くなります。

だから、正解は5%~10%で通りすがりの薬学生さんもそう言ったのだと解釈しています。

また、ステロイドの強さによって、半減期が違うのかという質問をしたのですが、回答をもらえてないので、この件はペンディングにしたいと思います(前回、「通りすがりのステ談義(その2)」で専門家でない限りそういう情報をお持ちでないだろうと推測しました)。

 

次は、前回に紹介した「強いステロイドは繰り返し抗炎症因子が転写される」という件です。

この繰り返しがいつまで続くのかが私の疑問となりました。

私はその細胞が死ぬ時か、核が分裂する時かを質問しました(他の考え方もあるかと思いますが…)

これは、そのステロイド外用剤がどれくらいの間、身体に影響を与えるかに関わるはずです。

このステ談義での中心の話題であった代謝・排出の話に関わることだと思っています。

「皮膚から吸収されたステロイドはすぐに代謝されるから安全だ」という主張は昔からよく聞かされました。

通りすがりの薬学生さんのコメントから考えると、これは測定可能な血中のステロイドに限るとある程度事実なのではないかと思われます。

しかし、繰り返し発現している状態のステロイドはいくら血液を調べても検出されないはずです。

血中のステロイドがゼロになったとしても身体には残ったステロイドの発現は繰り返され、身体への影響は続いていることになります。

具体化してみます。

とあるステロイドを外用すると以下の四群に分かれるはずです。

A群:標的のアトピー症状に働くもの

B群:体内に取り込まれ代謝・排出されるもの

C群:体内に取り込まれ別の場所で働くもの

D群:皮膚上で何も働かず塵となるもの

D群ははじめから考えなくて良いでしょう。

血液を調べて排出されたと確認できるのはB群のみです。

A群、C群がいつ身体への影響を無くすのかが私の疑問です。

私が考える最悪のストーリーは、ボロボロになるまで動き続けて細胞と言うべきか組織と言うべきかわかりませんが、そのものの寿命を早めるというものです。

もし、A群やC群のように身体に残ることがあるとすると一部のステロイド否定派の方の体内に残っているステロイドが悪さをするという主張も、あながち間違いとも言いきれないような気がします(あり得ないとよくバカにされます)。

それはともかく、この繰り返しがいつ終わり、そのステロイドがいつ排出されるのかは重要だと思います。

新たにさつまいもさんがコメントをくれましたが、その中でステロイドを間歇的に使えばという話になりました(それに対する私のコメントです)。

このことは、ステロイドを治療に使うとすれば、どのくらいの感覚をあければ安全に使えるのかに関わってきます。

 

ちなみに抗炎症因子の転写はあくまでアトピーの症状におけるステロイドの作用機序の話だと考えて良いはずです(抗炎症因子の転写はアトピーのためだけのものではありません。念のため)。

ステロイドは糖代謝、脂質代謝、骨代謝、電解質代謝などにも作用するそうです。

体内に入ったステロイドが代謝・排出される前に他の場所で思わぬ働きをするかもしれません。

繰り返して。

 

最後は、人間が作るステロイドがほとんど抗炎症作用に発揮しないという、前回の「通りすがりのステ談義(その2)」で少し触れた話です。

通りすがりの薬学生さんのコメントをもう一度抜粋します。

「実は、私たちの体にもともと存在するステロイドホルモンである糖質コルチコイドは、普通の生理的濃度では抗炎症作用や免疫抑制作用はほとんど発揮しません。

こんなことを言うとお医者様から怒られてしまうのであまり大きな声で言えませんが、実は私たちがステロイドホルモンを抗炎症や免疫抑制作用を目的として使用するのはもともと体が想定していた作用ではないと言われています。」

 

私は脱ステをする時、副腎萎縮が起こっていないか、血液検査で確かめました。

その検査結果から、糖質コルチコイドは通常成人男性の基準内であったことが判明し、副腎の機能は正常範囲だとお医者さんは判断されました。

その時、私は脱ステ時に予想される皮膚の炎症も、すべては無理にしても、多少は抑える能力があると思いましたし、はっきり仰ったかどうかは言えないのですが、お医者さんもそういうニュアンスで話されていたような気がしています。

通りすがりの薬学生さんは「お医者様から怒られてしまう」と言われていましたが、その意味によってはお医者さんが多少抑える能力があると思っていたとしても不思議ではありません。

(お医者さんはどう怒るのでしょうか?「今さら何を言うんだ!」、「騙してたな!」、「声が大きい!」、「嘘をつくな!」…それとも、抗炎症作用や免疫抑制作用を期待して使っているステロイドを身体が想定していないとバラしたことでしょうか?)。

 

ちなみに、私がステロイド使用に悩んでいる人に見て欲しいサイトとして紹介している「アトピー性皮膚炎のステロイド外用剤離脱」ではこの糖質コルチコイド(コルチゾール)について、こんな研究をされています。これを見ると糖質コルチコイドの抗炎症作用の可能性も感じますが、身体がコルチゾールを産生していても症状を抑えているとは限らないことから、その効力はあったとしても限定的なのかもしれません。ただし、ステロイドを使っているもしくはその影響が残っているとコルチゾール産生に異常が現れるのは確かのようです。

私は脱ステ時に血液検査でコルチゾールの検査をしました。

それは命にかかわることなので欠かせないのですが、この研究のように皮膚の状態を調べてもらうことはより実際的に役立つことだと思います。

(少し苦言を呈しておきます。皮膚科学会のお偉いさん方がこの報告を見ても、「よし、我々がバックアップして、もっと詳しく研究しようじゃないか」とはならないでしょう。あるとすれば同じ調べ方をせず、視点をずらし、ステロイドの影響がないことを示唆するような結果を新たに出すことでしょうか。この研究については検体数が少ないなどの理由で無視するのでしょう。強い立場にいる人が無視すれば、問題はなかったことになります。別に私はステロイドが危険だから使うなと言いたい訳ではありません。こういうところに進歩がないとステロイドを使うにせよ、真の正しい使い方はいつまでも分からないと言うことを伝えたいのです。この研究を報告している医師は、全く使うなとは言ってません。使用に有効なタイミングもあると考えているようです。お偉いさん方は、やっぱり、やぶへびを恐れているのでしょうか

 

通りすがりの薬学生さんは、糖質コルチコイドは抗炎症や自己免疫抑制にほとんど関与していないと言われました(それは脱ステだろうが普通のアトピーだろうが同じです)。

これは皮膚の症状と糖質コルチコイドがリンクしないと言っていて、それが私にとっては衝撃でした。

私が注目したのは、アトピーでない普通の人がアトピーの症状が出ないのは抗炎症や自己免疫抑制能力に長けているのではなく、症状自体出ない体質であるか、もしくは、故意にせよ偶然にせよ症状となる原因を作っていないか受けていないと言うことです。

 

私は、自らの身体の機能に期待できないという条件下で脱ステをすると決めたのなら、皮膚の状態については、あきらめた方が良いと思いました(あきらめるのはしばらくの間です)。

実は、これは脱ステする人なら大なり小なり必ずその覚悟はするものなのですが、自分のステロイドによる症状の緩和への期待はかすかに持っていると思います。

 

ただ、皮膚の症状はあきらめるのですが、その他の部分に気をつけます。

ステロイドの副作用としては、副腎萎縮を問題として取り上げることがありますが、それはステロイドによる副作用の重傷度が大のケースであり、本当はわかりやすい副腎萎縮以外にも、はっきりしない影響が身体に起きていることは100%間違いありません(勘違いしないでください。ステロイド批判をしたいのではなく、ただの事実を述べているだけです)。

それらは、科学的に証明されていないだけです(証明しようとすらされていないと思います。仮説を述べる医師はいます。100%ステロイドだけの問題ではないかもしれないし、証明自体容易ではないでしょう)。

少なくとも、ステロイドを使っていないアトピーの人には起こらない症状は起こります。

私はそれらを緩和する方法があるのではないかと思いました。

もしかすると、それらを緩和することによって、皮膚の悪化も抑えられることもあるかもしれません。

思いの外、記事が長くなってしまったので、これについては次回以降に「脱ステの方法(提案)」で説明します。

 

今回の通りすがりのステ談義で感じたことは、今まで私がこのブログで発信してきたことはそれほど的を外していないということです(いろんな記事を書いているので中には眉唾もあるでしょうが少なくともステロイドに関しては滅茶苦茶なことを言っている訳ではなさそうです)。

通りすがりの薬学生さんの言われたことを信じるならば、アトピー治療におけるステロイドの悪影響は現在一般的に認知されている想定よりも軽く見られているように思えます。

(ただ、30年前の想定と今の想定は違うような気もしますが…)

 

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